年末年始の休診とさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
ご迷惑をおかけ致しますが、どうぞよろしくお願いいたします。
大腸がんは、大腸の一番内側にある粘膜に発生し、日本人に最も罹患数が多いがんで
す。ステージⅡで3年生存率76.1%、5年生存率64.3%という恐ろしい疾患です。
良性のポリープが大きくなる過程でがん化するものと、粘膜の正常な細胞が直接がん細胞に
変化するものがあります。次第に大腸の壁に深く侵入し、大腸の壁の外まで広がって腹腔内に散らばったり、リンパ液や血液に乗って、リンパ節や肝臓、肺などに転移したりします。
そして、この大腸がんと、歯周病菌との関係が明らかになってきました。
横浜市立大学・肝胆膵消化器病学の研究グループは、2018 年 6 月 28 日、大腸がん
患者のがん組織と唾液に共通した菌株が存在していることを発見しました。
その菌は、歯周病の増悪化にも関与することが知られているFusobacteriumnucleatum(フソバクテリウム・ヌクレアタム:F.n.)という口腔内の常在菌の一種で、多くの人が持っている菌です。
これまでの様々な研究の中で、F.n.が大腸がんの病態や予後に悪影響をおよぼすという報告例が増え注目されていましたが、F.n.が人の腸内から検出されることは少なく、大腸がんでの感染経路はよくわかっていませんでした。
研究チームは、F.n.が口腔内優性菌種であることに着目し、F.n.が口腔内から大腸がんへ移行して原因になっているとの仮説を立て、患者の大腸がん組織と唾液からF. n.を分離して解析した結果、4 割以上の患者で、大腸がん組織と唾液に共通した F. n.菌株が存在していることを発見しました。
詳しい感染ルートは分かっていませんが、今後の大腸がんの新たな治療法、予防法、リスク評価などに繋がる可能性があります。
歯周病は、日本人の成人8割が罹っていると言われる病気です。今回紹介した大腸が
んの他にも、糖尿病、動脈硬化性疾患、肥満、誤えん性肺炎、アルツハイマー型認知
症など、様々な病気との関係があります。
歯周病の原因はF.nやレッドコンプレックスと呼ばれる毒性の強い細菌群です。それは歯垢(プラーク)で繁殖し、歯と歯茎の隙間に歯垢が溜まると、毒性によって歯茎に炎症を起こし、歯槽骨を破壊していきます。そして最終的には歯が抜けてしまうのです。
歯周病の一番の予防は、歯周病菌の温床である歯垢を歯に付着させないことです。毎食後、歯と歯茎の間を丁寧に磨き、プラークを取り除きましょう。また、歯科医院で定期健診を受け、専用の機械で徹底的にお口の中をクリーニングしましょう。
初期の歯周病はほとんど自覚症状がありません。3ヶ月に一度は定期検診を受け、必要に応
じて歯石の除去やブラッシング指導など、歯の健康をトータルチェックする機会を作りましょう。
コロナ禍でマスクをつける生活が続き、息苦しさからいつの間にか口呼吸となり、お
口が乾燥していることがあります。
お口の中が乾燥して良いことは何ひとつありません。唾液は私たちの健康に欠かせな
い役割をたくさん担っています。
唾液の量を保つためにはこんなことに気を付けてみましょう。
個人差はありますが、一日の唾液の分泌量は1~1.5Lほどです。
唾液の量を保つためにはこんなことに気を付けてみましょう。
①耳下腺マッサージ
耳たぶのやや前側、上の奥歯あたりを指全体でやさしく押しながらマッサージしま
す。5~10回繰り返しましょう。
②顎下腺マッサージ
あごの骨の内側に指をあて、耳下からあごの先までを優しくマッサージします。こち
らも5~10回繰り返してください。
③舌下腺マッサージ
あごの先のとがった部分の内側を、下あごから舌を押し上げるように押します。自分
で行う場合は、両手の親指を使うと良いでしょう。これを5~10回繰り返します。
むし歯で痛みがある、歯が抜けたままになっている、義歯が合わない・使うと痛い、
などを放っておくと、「よく噛む・口を動かす」ことがしにくくなり、お口の中の環
境に悪循環となります。
まずはお口の中の健康を保つことが大切ですね。もちろん、口呼吸以外にも唾液量が
減る原因は他にもあります。気になる方はお気軽にご相談ください。
早いものでもう12月です。自分的には1年があっという間でした。やりたいことが自粛自粛で何もできなかったからでしょう。
今年もコロナに振り回された1年でしたが、後半はワクチン接種である程度の安心感がありました。感染者が減ったので食事会でも、と考え予約を取ろうかとした頃に増えて断念、ということもありました。年頃のスタッフが出会いが作れないとぼやいていたり。
結構元気な89歳の患者さんに「最近はどうですか?」と聞いたら、「コロナ予防でどこにも行けない。これ以上長引いたら遊びに行けるようになるまでに死んじゃうわ」という返答が返ってきたりもしました(歯医者には元気に通ってくれています)。
最近国内はなぜか落ち着いていますが、諸外国で増加しているのはとても不気味で、まだ安心できないのでしょうね。来年に期待を持って!