ご自分の歯を舌で舐めてみてください。ヌルヌルした感じがありませんか?
これは、歯についた「バイオフィルム」です。
このバイオフィルムは排水溝などにつくヌメリと同じもので正体は細菌の集合体です。その表面は内側の細菌を守るバリヤーとなり、このバリヤーの中でむし歯菌や歯周病菌などが増殖し、お口の中の環境が悪化していきます。
しかし、バイオフィルムは普段の歯磨きで除去できるものではなく、また、殺菌剤や抗生剤なども一部にしか効かないため、歯科で機械的な除去(PMTC)を行うのが効果的なのです。
PMTCでバイオフィルムの除去を行うとむし歯や歯周病の予防になるだけではなく、お口の中がサッパリし、歯もツルツル、口臭も軽減されて良いことづくめです。
バイオフィルムは3~4カ月ほどのサイクルで出来るといわれます。お口の環境を守るために定期的に受けることが好ましいといわれています。
バイオフィルムやステイン(茶シブなどの着色汚れ)除去には、通常の超音波スケーラーや回転器具のほかに、エアフロー(アミノ酸の粉を圧搾空気で歯面に吹き付ける器具)や次亜塩素酸水を利用した超音波クリーニングなどの方法で、より確実にバイオフィルム除去ができると考えられており、当院で行っています。