先日週刊雑誌を読んでいたら「忍者式健康法」というのが載っていて、その中のメインが「忍者式口臭予防」というものでした。口臭が気になるときにフリスクなどを食べると逆に口が乾燥して却ってにおいが出やすくなる。唾液がたくさん出た方が口臭は減る、というわけです。
やり方は、口の中で歯ぐきや歯の裏側などをなぞるように舌を右に10回、左に10回程度回すというものです。隠密に行動しなければいけない忍者が口臭で見つかるわけにいかないですから。1,2分舌で舐めていると潤いを感じてくることが多いです(もちろん個人差あります。)
健康で新鮮な唾液は抗菌力も高く、新鮮な唾液で口の中が潤っていれば悪玉菌も増えにくく口臭はでにくいです。
逆に口で呼吸ばかりしていたり、適度に舌が動いていないと舌の表面にも細菌の汚れが増え口臭が増えます。もう少し知りたければグーグルやヤフーで「忍者 口臭」などで検索してください。
口臭の主な原因の1つは悪玉の歯周病菌です。これが増えるとインフルエンザにもかかりやすくなる、などとも昨今は言われています。
毒出しうがいは照山裕子先生が名を付けて提唱している口ゆすぎの方法です。特別な新しい方法というわけではないのですが、一般に皆さんのうがいの方法を診療室で見ていると、もっとしっかりとゆすいでいただきたく感じていたので紹介します。
「毒だしうがいは、口に含んだ水を勢いよく歯にぶつけることで、水圧を利用して、食べかすや原因菌を一気に洗い流すんです。口臭や歯周病の原因となる、食べかすやばい菌を、効率よく取り除けます」とのことです。
【1】 少量の水を口に含む
30ミリリットルほどの水を口に含んで口を閉じ、正面を向きます。
【2】 水を上の歯に10回ぶつけ、吐き出す。
口を閉じたまま、口に含んだ水を上の歯に向けて強く速くぶつけます。
クチュクチュと音がでるくらい勢いよく行うのがポイント。10回ぶつけたら、水を吐き出します。
【3】 下、右、左の歯も同様に、1~2の手順でうがいをする
1と同様に口に水を30ミリリトットルほど含んで口を閉じ、口に含んだ水を下の歯に向けて、強く早く10回ぶつけて、水を吐き出します。同様の手順で、右の歯と左の歯も行います。
ポイントは
①水量(約30ml)
②音を出す
③速くゆすぐ
です。(これも「毒出しうがい」で検索すると出てきます。)
毒出しうがいは水以外にも緑茶(できれば濃い目の粉末茶)でやるのも効果的ですし、GUM(サンスター)やシステマ(ライオン)、モンダミン(いろいろ種類ありますがNEXTがいいです)などのアルコールを含んでいない液体ハミガキやデンタルリンスでもいいです。
できるだけ頬や舌などにいろいろ運動させると、唾液の出がよくなるとともに筋肉が賦活され、小顔になったり顎の調子も改善するなど一石二鳥の場合もありえます。
それでも口臭が気になる場合は、市販のものではなく歯科医院で取り扱っている二酸化塩素等を成分とするスプレーや洗口剤が一時的にですが口臭を消すことができます。